2008.10.22.

リニア中央新幹線:「南ア貫通直線ルート」で調整!

地形地質調査の結果・3ルート建設可能!

地元圧力、国交省圧力にどう対処するか!

ルート変更なら地元は費用負担に耐えれるか!

 
JR東海の松本正之社長は10月21日、自民党の「リニア特命委員会」(委員長・堀内光雄元総務会長)に出席し、2025年に東京−名古屋間の開業を目指す「リニア中央新幹線」に関して建設の前提となる地形地質調査の結果を報告。松本社長は特命委で「施工上の留意点はあるが、3ルートとも路線建設は可能だ」などと述べた。

 JR東海は22日、調査結果を国土交通省に報告する。今後、南アルプスをトンネルで貫いて東京−名古屋間をほぼ直線で結ぶ「Cルート」で地元自治体などと本格的な調整に入る。

 リニア新幹線の想定ルートは、南アルプス付近については、
▽北側へ迂回して木曽谷を南下する「Aルート」
▽北側へ迂回して伊那谷を通る「Bルート」
▽トンネルで貫く「Cルート」−−を調査した。

 報告を受け、国交省は同社に対し、輸送力や建設費、車両の技術開発などの調査を指示する。

 同社は、東京−名古屋間(建設費5兆1000億円)を含む中央リニア新幹線全区間について、自己負担で建設する構えだ。このためコスト面で有利なうえ、乗車時間も短くて済むCルートでの建設を希望している。

 一方、途中経路に当たる長野県などの地元自治体は、地域振興の観点から県内主要都市に停車駅が設けられるBルートでの建設を希望している。国交省も「(リニア建設には)地元調整が必要」(春田謙事務次官)との立場で、同社独自の判断でルート選定をするのは難しい情勢だ。

 堀内委員長は閉会後「リニア新幹線は公共事業だ」として、地元調整の必要を強調。松本社長も報道陣に「中間駅の設置なども含め、地元としっかり意見交換していく」と語った。


 建設費5兆1000億円とも計算されているJR東海の費用は、単独負担で実行する意向を示しているが、通過させようとする3県自治体はここぞとばかりにルート変更や停車駅の誘致という名の圧力手段に出ているが、上昇する場合の費用負担はJR東海がするのか、地元が負担するのか明らかにされていない。

 加えて族議員のプレッシャーをどう処理するのか、種々の調整が南アルプスより大きくのしかかってきている。