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   2019.03.07.
   近江八幡市:工期3月末・未だ落札者なし!
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医療総合センターGCU改修工事!
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 近江八幡市の「NICU・スタッフステーション・GCU・病室等を整備」する工事の入札が2018年9月28日に入札公告され10月24日開札だったが、応募者がなく中止。この工事は、元施工は大林組、病院開業のまま3階を改修するが、既設設備を撤去し、空調機器を増設する。業界慣習として元施工業者が施工することが多い。工期は2019年3月31日。今回の入札では、大林組は辞退し次の候補者も辞退した。
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 再入札が2019年2月5日公告された。公告内容が違うのは『議会への報告等工期変更の手続終了後、2019年12月27日(金)まで延長予定』という但書がついた。この工事は、地域中核病院の一環として、新生児集中治療室や継続保育室をつくる工事であり、予算額は未公表であるが1億7000万円ほどと推定される。
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 ところが、前回なかった項目が追加された。質疑応答が受付(2019年2月20日)、質疑回答は翌日。
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 入札参加希望に関する事項にも変更が加えられた。
前回公告・公告日の前日から起算して前15年以内の期間に、国内で延べ床面積が10,000㎡以上の病院の建築工事施工した実績を有すること。
今回変更された部分は・15年以内→20年以内、・床面積10,000㎡以上→5,000㎡と緩和されている。
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 入札日は2月27日であったが、応募者はなかった。
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 今回の改修工事(2億円弱)は「空調と電気工事」が主であり、建物躯体の改装は微々たるものであるが、入院患者もおり、開業しながら工事を進める以上、万一を考慮することから、施工業者は瑕疵に対応できるためには「ゼネコン業者」が妥当と判断された。
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 第1回入札では落札候補者の大林組は2億~2億5000万円。初めから落札をしたくないという態度。次には地元大手桑原組だが、受諾の可能性はあったが最終的に辞退した。この2社に対しては、応諾してもらうために複数の人から働きかけがあったが成功していない。
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 第2回目入札では地元秋村組を想定し応募条件を変更したようだが、やはり落札とはならなかった。
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 業界には種々の噂が飛び交っているが、この工事の難点は「病院開業中での工事」であり、設備工事業者は全国大手で対応するのが建前であり、地元設備業者を視野に入れていない。
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 2018年の市長選で富士谷英正氏から小西理氏に市長が変わり、新庁舎施工中の奥村組が小西市長から工事契約を解約された。理由は単純、市庁舎建設は反対し、市長選では「当選したら工事は解約する」との公約を実行しただけとうそぶく。
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 小西市長が当選しての初議会、臨時議会でも対自民党との質疑応答はお互いに反発し、いまも合意点を見いだせてはいない。この総合医療センター改修工事は、最悪でも3月中に工事業者と契約しないときは入札中止とし、補助金の返還となる。小西市長は市庁舎での工事でも補助金を返還するくらい腹が太いのだから、何の造作もないことだろう。
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 総合医療センター改修工事の中心業者は「空調、電気業者」である。ゼネコンがどうあろうと工事の中心は設備業者だ。京滋の大手業者は㈱きんでん、㈱三晃空調であるが、両社とも大林組、桑原組、秋村組に対する見積りを固辞しているようだ。
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 この工事、小西市長はどう受け取っているのか。市長が選挙公約で「3番めに、医療・介護の充実、障害者・子育て支援など市民の暮らしを最優先にします」と書いている。今回の工事は、新生児集中治療室の整備工事である。市長は、この工事は私が計画した工事ではないと思っているのか。小さな工事ではあるが、重要な工事であることを再認識する必要がある。
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 原因はどこにあるのか。
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