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  2020.10.16.
  逼迫する世界の砂事情(4):関西だけでない!
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全国的に砂の生産は細ってきた!
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外国産の砂も輸出禁止をする国が多くなった!
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 前回(10月1日)掲載の記事の末尾で、文章が尻切れとなっていた。
砕砂生産における最大の課題は、製造時における石粉処理。脱水ケーキや微粉処理に経費が掛かることで山砂骨材の単価には、、、で切れていたが、「砂と同じ単価になることは当分ない」。それは、砕砂製造には手間がかかりすぎるからだ。
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 砂利・砂に関しては前回記したように、大量生産、大量運搬に適していない商品でもある。小さな商圏内に事業者がプラントを設置し許可を取って生産を始めた場合、続いて同業者が許可を取って製造販売しても、それほど消費があるわけでもない。
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 建設資材で、砂利や砂は他品目と比較しても、付加価値を上乗せしづらい。生コン価格からみてもユーザーからの値下げ圧力に一番しわ寄せが来るのが骨材と輸送コストであり、輸送で叩かれた人件費に的を絞り組織化を図ったのが連帯関西生コンである。今は各裁判所で審理中であるから鳴りを静めているが、これから先、同じことが起きないという保証はない。
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 資材単価が一度引き下げられたら、元の価格に戻すことは難しい面がある。それは、骨材生産業者が中小企業が多く個人経営というものがネックになっている面も見逃せない。
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 骨材価格は生産者が各地に資材置き場を設置し販売してはいない。地域の建材販売店へ卸し、ユーザーへ販売しているケースが多く、価格にしても建材販売店の要望に沿う形が多い。
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 最近の砂事情は、日本全国で不足気味であり、生産量の多い東北地方からガット船で入ってくることも見受けられるようになってきた。
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 外国からの輸入も減少傾向になり、価格上昇とともに国産砂も輸送量次第では採算ベースに乗ってきたのかもしれない

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 しかし、地域的に見ると砂事情は依然として切迫感がある。
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 次回は、建設物価調査会が毎月開いている価格審査会での議事概要を覗いてみる。ここ1年ほどレディーミクストコンクリートや砕石・砂などの受給状況をみてみる。
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