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三重県の紀北町議の東篤信氏(71)が町条例に反する盛り土を造成した問題を巡り、町議会は4月22日、町の政治倫理条例に基づく政治倫理審査会を設置した。設置は令和5年以来3度目。
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町議会は14日、政治倫理条例の違反があったとする3町議連名による審査請求を受けた。請求書は「町民全体の奉仕者として、品位と名誉を損なう恐れのある行為をした」と指摘している。
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東氏は、実測面積1000㎡以上の土地造成に必要な届け出をせず、同町上里の大河内川沿い2カ所に計約6000㎡を造成。3月28日までの原形復旧を求める措置命令にも応じなかった。
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この日は、入江康仁議長が議会運営委員会に諮り、審査会委員の6人を選任。委員はいずれも町議の原隆伸氏、大西瑞香氏、太田哲生氏、家崎仁行氏、岡村哲雄氏、平野隆久氏に決まった。
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町議会によると、早ければ来週中にも第1回の政倫審を開き、委員長と副委員長を互選。政治倫理条例では、請求日から起算して60日以内に処分を決め、今回の期限は6月12日に迎える。
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過去2回開かれた政倫審では、平成24年に東氏の無免許運転に対して議長名の文書警告、令和5年の町議会全員協議会での東氏と入江氏の言い争いに副議長による口頭注意処分が下った。
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なぜ1000㎡以内で盛土を止めなかったのか?
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(記者)「1000㎡を超えそうなときに、やめようという判断にはならなかった?」
(東篤布議員)「届け出って言ったって、地元説明会だけすればいい話ですから」
(記者)「地元説明会をやればよかったと思うが?」
(東篤布議員)「やるにしても自治会もすぐには受けてくれませんからね。1か月で片付けろと言われても、できるわけない」
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届出に必要な地元への説明会ができなかったという回答。東議員が盛り土を行っていた土地は、現在岐阜県の企業が所有していることが判明。電話取材に対し、
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所有者の社長は憤りの声、、、。
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(記者)「東議員から建設残土が持ち込まれている土地という説明はなかった?」
(地権者の社長)「騙されたというか…もともとそんな土地だと知らずに買っているので、そんな土地だと買うわけもないんですが」
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バイオマス発電などを行うため、数千万円でこの土地を買いそのあとで盛土について知ったという社長。このまま東議員が残土を撤去しなければ、地権者の責任として代わりに撤去する意向を示した。
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(地権者の社長)
「万が一撤去されない場合は、ちょっと時間はいただきますが、片付ける準備はします」
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撤去期限の3月28日。残土の山はそのままで、撤去に向けた動きはなかった。
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町長は…
(紀北町 尾上壽一町長)
「東議員に対しては強く撤去を求めていきます。土地の所有者(岐阜の企業)にも求めていきたいが、所有者も知らないうちに積まれていたということで、被害者的な部分もありますので、我々としてそこは話し合いの中で詰めていかなければいけない」
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これまでに100万トン以上紀北町周辺の山に運び込まれてきた建設残土。建築や土地開発によって必ず発生する負の産物が、今も行き場がなく宙に浮いている。
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