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茨城県坂東市の下水道工事の随意契約を巡り、特定の業者に便宜を図った見返りに水道工事会社から現金や軽自動車、温水洗浄便座などを受け取った疑いで市の職員が逮捕された。
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市が発注する下水道工事を受注できるよう便宜を図った見返りに、水道工事会社から現金や軽乗用車を受け取ったとして、県警境署と県警捜査2課は6月16日、収賄の疑いで、同市道路建設課主査・戸高千利(52)を逮捕した。同課は男が金に困っていたとみて、現金などの授受までの詳しい経緯や動機を調べている。
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逮捕容疑は、市下水道課公務係主査として勤務していた2023年6月ごろから24年12月ごろまでの間、下水道管の敷設や管路の腐食調査といった市が発注する随意契約工事に関し、市内の水道工事会社が受注できるよう見積もり、業者に選定したり、見積もり合わせに参加する他の業者名や設計金額などを教えたりした謝礼として、同社取締役の男性(69)らから現金3万円や軽乗用車1台、温水洗浄便座1台など(計27万2100円相当)の賄賂を受け取った疑い。
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逮捕された戸高千利容疑者は当時、下水道工事の設計や施工・監督のほか、見積もり合わせの業者選定、設計金額の設定などの業務を担当。県警は随意契約が可能な130万円以下の工事について、容疑者が設計金額などを十数回にわたって会社側に伝えていたとみている。県警は認否を明らかにしていない。
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受け取った軽乗用車は元々、会社側が所有しており、男の家族が使用。この車の名義変更や修理費用に加え、自宅で使う温水洗浄便座の交換・取り付け工事費用も男性取締役らに負担させていたとみられる。
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便宜を受けた同市内の水道工事業者の男性取締役(69)と、長男で代表取締役の男性(45)の親子2人について、県警は贈賄の疑いで任意で捜査している。
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